instagramはこのまま成長を続けるのか?

2億枚を超えた


最近のニュースで8月のアップロード枚数が5000万枚に達したというinstagram。最近のFacebook、Google+周りを見ていると、「とにかく多機能で高機能」というものが覇権を握らんとしている反面、foursquareやinstagramのような単機能サービスが根強い人気を維持していることも見逃せない。

そしてこのタイミングでinstagram好調のニュース。
これからもinstagramがそのアップロード枚数を増やし続けるのかもしれないがいくつか懸念していること、もとい期待していることがあるのでメモ代わりのエントリー。

フィルターが飽きる?
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これが良さでもあるのでそれを懸念材料としては些か的外れに聞こえてしまうかもしれないが、スタート当初からあまりフィルターが追加されず、組み合わせすることもできないので同じようなテイストの写真ばかりあがることとなる。もちろん被写体の色味によってできてくる絵は違うが、差別化を図るために結局みんなフィルター無しを選択し、自分で別のアプリケーションを使って加工しているのが現状だ。が、これも考えようによっては、

写真よくわからないユーザー→デフォルト使えばそれなり
写真加工好きユーザー→自分で独自に加工してからアップできる

という自由度を残しているという意味ではうまくできているのかもしれない。ただその意味ではあまり汎用的なサービスになりすぎることがユーザー離れにつながる恐れもある。

枚数は重要か?
http://www.proactiveinvestors.com.hk

つい先日、Facebookのマーク・ザッカーバーグが「アクティブユーザー数はもはや意味が無い」と言ったことも有名だが、考えなくてはいけないのはこのサービスにおいて、写真の枚数が何を意味するのか、ということである。もちろん、企業の成長のメルクマールと捉えることはできるが、実がなければそればかり取りあげて盛り上がっても仕方がない。こういった情報量は方向を見誤ると単なるノイズでしかなくなる。Twitterでいうつぶやきであったり、GoogleBuzzのフィードであったり。そこに流れてくる情報がどれもピンポイントでその人にとって興味を惹かれるものでなければいけないというシビアな時代においてユーザーが何を求めているかということは非常にセンシティブな問題である。

とはいえinstagramにおいて自分がフォローしていない人の画像はPopularで見る程度、というのが現状なので数がどうこうというのはそもそも「使っている人が多い!」と判断する材料になるだけのような気がする。枚数の多い、少ないがサービス自体に及ぼす影響が少ないというのは次の原因によるものだと思われる。

ソーシャルグラフは?
http://code.google.com/intl/ja/apis/socialgraph/images/the-web.png

TwitterやFacebookの場合、人の繋がりや情報の流れはそこに介在するユーザーが多ければ多いだけ分岐点が増え、ソーシャルグラフが複雑化する。しかしinstagramでは人数が増えても情報の流れが活性化される、という点においては他のサービスに比べ意味合いが薄い。これはインターフェイスの問題なのかもしれないがフィードやタイムラインの概念がやや曖昧なので、例えば他の人がlikeを押した写真を知り、さらに自分もlikeを押す、というプロセスが面倒である。というかそもそも見づらい。その結果フォロアーが多いユーザーがダイレクトに見てくれる母数が多いためにPopularに入りやすいという現象が起きる。

なによりもサービスとしてこれから発展していくためには、こういった独自のソーシャルグラフを上手に活用し、他社にできないサービスをする、もしくはそれを強みに他社と提携する、などが考えられるが、ユーザー数を増やすという意味でのFacebookやTwitterとの連携は既になされているが、他のサービスが喉から手が出るほど欲しくなるソーシャルグラフはinstagramにおいてどこに当たるのか?このあたりが個人的に不明である。

最後に
結局成長するかもしれないし、しないかもしれないといった煮え切らない話になってしまったが、何か根本的な変更が無い限りはFacebookやGoogleと肩を並べるようなコンテンツにはならないんじゃないか、と思う。ただYoutubeの前例もあるので将来がないとは言えない。だからこそYoutubeも買収されたわけであるし。

ということで皆さんの意見を是非お聞かせください。