ゲームの常識を覆す?Project Natalはどんな未来を作るか。


次のXBOXはどんでもないことになってる

(via CNET.com)
かなり今更なピックアップになるのだが今だからこそもう一回。というのもつい先日PS3が新しいコントローラーとしてWiiそっくりの動きを察知するコントローラー「MOVE」を今年の秋に発売する、と報じたからだ。
PS3:動きを再現する新型コントローラー「Move」今秋発売



さて、その新型XBOXは一体どんなものなのだろうか。
ProjectNatalと呼ばれるその全貌はこちらから。



すごい。。。

家庭用ゲーム機はどこまでいく

確かに、Wiiによる新しいゲーム体験、旧式のコントローラーから離れた気持ちのよい操作がここ数年のゲーム業界の一番のヒットであったことは明らかなのだが、このXBOXは同様のコンセプトを持ちながらも、遥か彼方のユーザーエクスペリエンスだろう。ページをめくったり、選んだりするのも全て手であおぐようにするだけである。


ゼスチャーだけじゃない

声認識もかなり活用されている。



色の選択は声によって行われている。すごい。


これはむちゃくちゃ売れる!のか?


テクノロジーの面だけで言えばこれは本当にエポックメイキングな素晴らしいプロダクトであることは間違いないのだが、問題は「売れるのか?」ということだ。というのもこれは家庭用ゲーム機という範疇から大きく飛び出しており、遊園地のアトラクション並みのすっごいことができてしまうはずである。コントローラーがないからこそどんな人でも体の動かし方を知っていれば簡単に操作できる、と動画の中でプレゼンターが言っていたが、そこには「うん!その通りだ!」と太鼓判できない部分もある。

懸念事項は?

 考えうるポイントは以下の通り。
  1. 手軽じゃない
  2. 疲れる?
  3. 場所をとる
  4. 客観性の問題

1.手軽じゃない

 家庭用ゲームの今のメインストリームはどちらかというと「手軽さ」であると言える。iPhoneゲームにしてもDSにしてもPSPにしても、据え置きゲームよりは携帯ゲームの方が好まれる傾向がある。だからこそ各社ポータブルハードを提供している。この新型XBOXは確かに「コントローラーレス」だが、コントローラーレス=誰でも手軽に遊べる とは限らない。確かに指先と自分の意志がうまく繋がってくれない、ということはあるが、コントローラーはそもそもあるものの操作を簡略化して手軽に動かす為のものである。ゲーム内のキャラクターを動かすのに自分も同様に動かなくてはいけない、というのはその逆のことである。

2.疲れる?

 あそこまで動いたら疲れちゃうと思うw

3.場所をとる

 このXBOXは一般的なアメリカの家庭を想定しているのか、プロモーションでは典型的なリビングルームにおかれたテレビとソファが映し出されていた。しかし日本の家庭でどこまであの環境を再現できるだろうか。もちろん、狭い部屋でも遊べるかもしれない。しかしカメラで物体をとらえる為には物理的に被写体とカメラの間にある程度の距離がなければならないはずである。そうなると必然的にゲームを遊ぶ為にはスペースが必要になってくる。そしてその間に障害物があったりしてはいけない。

4.客観性の問題

 うまい日本語が見つからなかったが、先に述べたようにこれはまるで遊園地のアトラクションのようである。しかし決定的な違いは、これは画面を見ているものの、プレイヤーはリビングにいる、ということだ。これは本当にプレイしてみないとわからないが、操作等は非常にフィジカルである半面、それ以外の要素は昔のゲームと一緒なのだ。何がいいたいのかというと、操作がフィジカルであればあるほど、ゲーム内への感情移入が難しいのではないか、ということだ。(これは完全に推測であるが。)

★まとめ★

ここまでMicrosoftが気合いを入れてるとはよもや思っていなかったが、友人からこれを紹介された時はとても驚いた。が、しかし絶対売れる!といった確信が持てなかったのでこのエントリーを残してみた。もちろん、めちゃくちゃ売れる可能性もあると思う。皆さんはどうお考えだろうか?

ゲームに関してのみならず、このユーザーエクスペリエンスはこれから他の分野にも取り入れられていくのかも興味がある。Appleがこういったことに着手していないはずはないからだ。

 一つ言えることは、「SONYよ頑張れ」ということだ。
 (image from http://www.slashgear.com/sony-playstation-move-no-memory-hog-but-has-controller-limitations-1277457/)