たどり着いたは神の島
9月26日
前日四時に寝たにも関わらず、起きたのは六時半。
どうなってしまったのだ私の身体。
7時にチェックアウトしてしまい、デュロス島というアポロン神生誕の地と呼ばれる場所に行くための船の時間を確認する。
九時だ。
時間は十分にあったので、街をブラブラしたり写真を撮ったりしながら港まで向かう。
チケット売り場に辿り着いたが案の定誰もいない。
アメリカ人夫婦も同じように待っていたが、とにかく直前まで様子を見ることにした。
郷に入っては郷に従え、である。
私は朝ごはんを買いに行った。朝御飯は質素にしようと、パン屋に行った。チーズハムパイとドーナツをゲット。
戻るとチケット売り場のスタッフが現れていた。往復のチケットは15ユーロ。
船は満員御礼だった。
30分ほど風に吹かれて目的地であるデュロス島に到着。
何やら異様な雰囲気を漂わせている。島の至る所に遺跡の残骸のようなものが転がっており、形がそのままのものもある。島一つ丸々遺跡のようなものである。
下調べしていなかったので全てのことが手探りであったが、遥か昔からここは宗教的に重要な場所であったらしい。ここに神殿の数々があったと思うと不思議だ。
私にとって驚きだったのは遺跡だけではない。
小さいイグアナのような動物がそこらじゅうにいるのだ。
女性の観光客が時折悲鳴を上げているのが聞こえた。
一周ぐるっとまわるとかなり体力を消耗していまった。
博物館では私のしていたアクセサリーが気に入った、との理由で女性職員に何故かガイドをしてもらったり、博物館の隣のカフェではオランダ人と間違えられたりした。
帰りのフェリーの時間は12時15分。半日で十分に見て回れると思う。
帰りのフェリーで隣に座った老婦人に話しかけられた。
彼女はスペイン人で、メディカルワーカーと言っていたが、病院勤務のようだ。今はバカンスで二週間ギリシャに訪れているらしい。うらやましい。
昔はバカンスは一月とれたらしいが、医師不足らしく、今はその半分しかとれないらしい。それにしてもバカンスのお陰なのか、彼女のもともとのバイタリティのお陰なのか、彼女はとても多くの国や都市に旅行に行っている。彼女曰く車で移動する方が好きだ、と言っていたが、陸続きで国を渡ることのできるヨーロッパならではのことだろう。
そうこうしている間にミコノス島に戻ってきた。
彼女に別れを告げて昼ご飯のためのレストランを探す。
リトルベニス周辺に海沿いのカフェ、レストランがあると聞いていたので言ってみる。正にリゾートと言わんばかりの素敵なレストランであった。
ここのスタッフもまたもや日本語がかなり話せる。ハイテクジャパン!と連呼していた。今は韓国の方がヨーロッパ市場で強いよ、と言ったら、彼は否定してきた。
さて、シーフードが食べたかったので、注文したのはイカのスパゲティ。どうやら私は自分が思っている以上にイカのスパゲティが好きらしい。
海を文字通り目の前にしてのランチは極上のひと時だった。
またすぐ先には六つの風車も見え、絶好のロケーション。おすすめだ。
さて、ご飯をすませたらそのレストランでぼーっとしたあと、次の目的地、サントリー二に向かうための船を待つ。
高速船なので三時間強で到着する、はずだった。
待合所にいると、改めて中国人の旅行者の多さに気がつく。もっと昔は日本人だったのだろう。時代は変わったのだ。
船に乗り込むと中国人の女の子に、一人旅ですか?と聞かれる。
逆ナンかと思いきや、ただ単に席を代わって欲しいとのこと。
もちろん、と快諾して席を移ると、なんと隣に居たのが日本人であった。彼女はスペインからギリシャ人の友達と来ており、歳は一つ下。ちょっと話をしている間に時間はまだまだサントリー二に着く時間ではないのに、船が停止した。
何かと思えば燃料補給の為に島に寄るとのこと。
なんだそりゃ。
止まったのは、島のキャピタル、らしい、シロス島。ここはここで趣がまた違い、イタリアっぽさも感じさせた。
乗客にはチケットが配られ、周辺のカフェならどこでも3ユーロ分使えるらしい。こういうことは日常茶飯事なのか。とにかく五時過ぎまで時間が空いてしまったので、海辺のカフェでまったりする。
街は他の島ともことなり、ヨーロッパのリゾート、といった感じである。街のレンガの色も肌色が多い。なかなかステキな場所だった。
五時になったのでポートまで行ってみるが、私たちの船は遥か向こうで給油作業を続けていた。
そんなこんなでサントリー二についたのは夜の八時。ずいぶん遅くなってしまった。私の予約していたホテルは少し離れたところにあったので、迎えが来ていると思いきやいない。一人で途方にくれてると、先ほどの彼女たちがホテルを今決めたらしい。ついでに自分も交渉してみると、25ユーロのところを、本来予約していたところの20ユーロに合わせてくれることになった。めでたく送迎バスに乗り込み一緒にホテルへ。
立地は中心であるフィラから500mほど歩いたところにありまずまずだ。三人部屋を一人で使わせてもらうことになった。オーナーの旦那とその友人たちらしき人たちがバルコニーで談笑していた。彼らは私をその輪の中に混ぜてくれた。クラッカーを差し出されたのだが、その上にのっていたハムがなんとも美味かった。
それから夜のフィラ散策に出掛けた。ミコノスタウンと比べ、観光色が強く、坂道も急だ。何と言ってもその急勾配に並ぶ建物が創り出す夜景か美しかった。
iPhoneでの撮影。うまく撮れず。 |
帰り道でスーパーにより、トースト、サラミ、ミネラルウオーター、缶詰のコーンを買い、帰宅。
この日も一瞬にして眠りに落ちた。
さあ、明日からサントリーニを満喫しますぞ!
次回に続く!!