映画レビュー:Great Train Robbery

Great Train Robbery



1903年の作品。今から100年以上前の映画でこれはすごい。


それまでのサイレントフィルムは初期映画のフォーマットに収まっていたところ、この映画はある意味映画新時代の先駆けとも言える作品です。上映時間は12分ですが、アメリカの映画では最初といえる、本格的なストーリーテリングの作品です。
というのもそれまでは舞台演劇の延長のようなニュアンスで映画が存在しており、基本的には複数の舞台がマッチカットによって切り替わることはありませんでした。
この作品では車両の中の描写と外の描写がうまく組合わさることで世界観を深めています。

また、カラーフィルムへの試みに近い、フィルムに直接色をつけるという手法でのカラーリングにも挑戦しています。

当時としては後半の逃走シーンはかなりのハイクオリティです。必見です。
なにより電車を使ったり大勢の人を使ったりと、何かと大掛かりです、この作品。

そして最後の観客に向かって発砲するシーンは本当に打たれるような錯覚に陥って当時の人々をひどく驚かせたそうです。

それではお楽しみください。





The Great Train Robbery